これを見ている方の大半はしつこい肩こりや首こりに悩んでいる方でしょう。
シップをしても運動してみても、何しても良くならないけど、もしかして自分の肩こりは一生治らないのではないか?と落ち込んでしまう事もあったかと思います。
余談ですが肩こりで悩むのは日本人特有だそう。アメリカにはそもそも肩こりに適応する英語がないんだとか。
肩こりの原因はむちうちなどの外傷由来のものや加齢による衰えなど様々なものがありますが今回は整骨院に来る方でも最も多い
【姿勢の悪化による肩こり】
についてです
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肩こりのメカニズム
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頭の重さと支える筋肉
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姿勢と負荷
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姿勢チェック
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おすすめ肩こりセルフケア
1.肩こりのメカニズム
二足歩行の人間は細やかに手を使うことが他の動物に比べて得意なので 首や肩や腕の筋肉は他の動物に比べて複雑な動きをする為に多様な働きをします。
腕や手先が独立した動きをするためには首や肩の筋肉は頭の重さや腕の重さを支える為に常に緊張した状態になります。
この緊張状態が続くと筋肉が疲れて疲労物質がたまり、筋肉が硬くなります。
硬くなった筋肉は周囲の血管を圧迫し、血液循環を悪くしたり末梢神経を傷つけたりするので「こり」や「痛み」を引き起こしてしまうのです。
さらに血行の悪い状態が続くと老廃物がどんどんと溜まっていき、ますます筋肉が硬くなっていってしまいます。
2.頭の重さと支える筋肉
成人の一般的な頭の重さの平均は体重の約10%と言われています。
体重50kgの人であれば約5kg
体重70kgの人であれば約7kg
もし仮にあなたが体重50kgだとするなら、頭の重さは約5kgです。
5kgのモノと言えば…
- 米の袋
- ボーリング球(11ポンド)
- 大きなペットボトル3本分
- スイカ一玉
などがあります。
これがあなたの首の上に乗っているのです!
5kgのものを手で長時間持ち続けていたらどうですか?
腕パンパンじゃないですか?
加えて腕の重さですが
体重の約1/6なので
体重50kgで約8kg
合計すると13kgもの重さが首や肩の筋肉に常にかかり続けています。
この時に使う筋肉は以下の通りです
https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/06_katakori/
特に整骨院に来る方に多い訴えは 僧帽筋や肩甲挙筋がガチガチになって来られる方が多いです。
3.姿勢と負荷
電車に乗っていると大半の人はスマホしてたり頭を下げて寝ていたりしますよね。
合計で約13キロもの負荷が常にかかり続けるとは言っても姿勢によっては負荷が大きく異なります。
かかる負荷が頭の重さのみと仮定すると以下の図のような負荷のかかり方になります。
どうでしょうか?
首の傾き方で負荷のかかり具合は3〜5倍にもなるんです!
4.姿勢チェック
人間はくるぶしから耳まで床に対して垂直であることが理想的な立ち姿とされています。
しっかりと立てているかは、壁にかかと・お尻・肩甲骨・後頭部を付けることで確認ができます。
この時にしっかりとあごを引いて、リラックスした状態で行なうのがポイントです。
この時に自然な形でしっかりと4点が壁に付いていれば理想的な立ち方ができていると言えます。
- 後頭部を壁に付けたときに顎が上がってしまい上を向いてしまう
- 後頭部がつけられない
- 腰やふくらはぎといった体のあちこちに張りや痛みがある
- 姿勢をキープできずに前のめりに倒れそうになる
といった症状がみられた場合は猫背であることを疑う必要があります。
5.おすすめ肩こりセルフケア
姿勢が原因の肩こりの解消法は
(1)硬くなった筋肉をほぐす
(2)良い姿勢を保持
(3)簡単な運動習慣をつける
この3ステップです。
(1)硬くなった筋肉をほぐす
老廃物が溜まりに溜まった肩や首の筋肉はガチガチで指も入らないって人も多いのでは?
○入浴
体には、細胞の損傷を防ぐタンパク質の一群、「ヒートショック・プロテイン70(HSP70)」を生み出す力が備わっています。熱めの風呂に浸かったり、温熱を当てるといった熱の刺激で誘導されることから、この名がつきました。ヒートショック・プロテイン70(HSP70)はストレスに立ち向かい、損傷を受けた細胞を、ストレスがかかる前の状態に修復、整備する働きを持っています。
お風呂に入ると身体が緩む感覚は経験あると思いますがその通り!
忙しいとついシャワーだけで済ませがちですが、お風呂の効果はヒートショックプロテインだけではなく、水圧がかかることにあります。
動かない水のなかで身体に働く水の圧力のことを「静水圧」と言います。水深1mにつき76mmHg(0.1気圧)ずつ水圧が増します。この作用により、手足の血管や腹部の内臓などが刺激を受け、全身の血行改善やむくみ解消などに役立ちます。
これら3つの作用により、新陳代謝が高まって体内の老廃物や疲労物質などが排出されやすくなります。入浴により肩のコリや筋肉痛などの改善も望めます。これらが総合的に働くことで健康効果が生まれるのです。
浴槽に入れる人は可能な限り毎日温めましょう!
身体を温める方法は入浴のみにあらず
○熱刺激!
ざっくり解説すると
患部にピンポイントで湿った熱を浸透させると筋肉が緩んだり自律神経が整う。です
やり方は簡単
- やや厚手のタオルを水で濡らす
- レンジで1分〜1:30程温める
- 患部にタオルが冷めるまで当てる
詳しくはこちらの書籍を参考にしてください
他にも
- 電動マッサージ機を使う。
- ストレッチポールやフォームローラーを使う。
などがあります。
おすすめセルフケアアイテムのまとめはコチラから
(2)良い姿勢を保持
筋肉が緩んだら筋肉が硬くなりにくい状態
=良い姿勢を保つ ことが大事!
ポイントは
- 肩甲骨を寄せる
- 骨盤を立てる
- 顎を引く
腰が丸まったり浅く腰かけてしまうと再び猫背に…
姿勢=普段のクセ、習慣です。
良い姿勢を意識する時間が長ければ長いほどあなたの姿勢習慣は身についていきますよ。
(3)簡単な運動習慣をつける
良い姿勢が身に付いても、同じ姿勢でずっといると首や肩の筋肉に負荷はかかり続けるので肩甲骨を動かす運動は必須。
しかし難しい運動は不要で、誰もが知ってる
ラジオ体操第一
これだけで十分!
ラジオ体操には複雑な動きをする肩関節の運動が全て含まれていて、リズミカルに筋肉を動かす事が出来るので筋肉のコリを防ぐことができます。
もっと簡易的な運動はコチラ
この運動ならデスクワークで少し席を外した時などの隙間時間でできそうですね。
まとめ
肩こりや首こりは自身の姿勢が原因になっている事がお分かり頂けたでしょうか?
あなたの生活が少しでも快適になればと思います。