膝の痛みは日常生活の負担のかかり方で発生するものや、スポーツや格闘技などの外傷で発生するものなど様々です。
それぞれで診断方法はあるのですが、専門家の手を借りたりしないと中々自分では原因が分かりません。
簡易的ではありますが、この場所が痛いと、この膝の疾患があるかも?という図を作成しました!
恥ずかしながら手作り感満載の図なので分かりにくいかと思いますがご了承くださいm(._.)m
必ずしも痛む場所と原因が一致する訳ではないのであくまで参考にして頂ければと思います!
確定診断が出来るものではありません!
詳しくは整形外科や整骨院などの専門家を受診の上、治療を受ける事をオススメ致します。
それでは参ります!
- 大腿四頭筋付着部炎
- 分裂膝蓋骨
- 膝蓋骨脱臼
- タナ障害
- シンディングランセン・ヨハンソン病
- 内側側副靱帯損傷
- 鵞足炎(がそくえん)
- オスグットシュラッター病
- 変形性膝関節症(骨棘)
- 内側半月板損傷
- 腸脛靭帯炎(ランナーズニー)
- 外側半月板損傷
- 外側側副靭帯損傷
- 大腿二頭筋付着部炎
- 腓骨神経障害
- 膝蓋腱炎(ジャンパーズニー)
- 脂肪体炎
それではそれぞれの概要を1つずつ見ていきましょう!
1.大腿四頭筋付着部炎
膝のお皿のすぐ上が痛いと大腿四頭筋付着部炎の可能性があります。
ジャンプやダッシュ、長時間のランニング等走る動作を繰り返すスポーツ選手に多く見られ、オーバーユース(使い過ぎ)が要因と言われています。
2.有痛性分裂膝蓋骨
https://ar-ex.jp/nagano/246112589775/分裂膝蓋骨
より引用
膝のお皿の上で外側が痛い場合
分裂膝蓋骨とは通常一つの膝蓋骨(お皿の骨)が2つ以上に分かれているものであり、その原因は不明です。分裂した膝蓋骨は通常、痛みなどの症状を呈していないのですが、その分裂部分に痛みを生じると有痛性分裂膝蓋骨とよばれ治療の対象となります。
激しいスポーツ活動や運動など膝の屈曲伸展動作により、分裂した部分に負荷が加わり炎症を生じて痛みを誘発されます。
痛い場所を押さえると痛むほか、膝の屈伸運動でも痛みが出ます。
3.膝蓋骨脱臼
https://matsuda-oh.com/treatment/knee_1404
より引用
膝蓋骨脱臼は若い女性に多く発症し、スポーツ活動中などに起こります。
膝蓋骨脱臼は、ジャンプの着地などで筋肉が強く収縮した時や膝が伸びた状態で急に脛骨をねじるような力が加わった時、膝蓋骨を打撲した場合などに起こりますが、元々膝蓋骨が脱臼しやすい身体的条件(膝蓋骨に向かい合う大腿骨の溝が浅い、膝蓋骨の形成不全、膝蓋腱の付着部が外側に偏位しているなど)を持っている人に起こりやすいと言われています。
4.タナ障害
https://www.sapporo-sports-clinic.jp/disease/234/
より引用
「タナ」とは膝関節の内側(大腿骨と膝蓋骨の間)に存在する滑膜ヒダのことをいいます。正常な日本人の膝に50パーセントの確立で存在します。
タナ障害はこの滑膜ヒダが何らかの外的刺激により炎症を起こした状態をいいます。
5.シンディングランセン・ヨハンソン病
オスグットシュラッター病と良く似ています。
オスグッドと同じくジャンプやダッシュなどの膝の屈伸を行う動作で痛みますが痛む場所が違います。
オスグットは膝下の脛骨粗面という場所に圧痛点があるのに対しシンディング・ラルセン-ヨハンソン病は膝蓋骨(お皿の骨)の直下に圧痛点があります。
また、シンディングランセン・ヨハンソン病は10歳前後(オスグッドは12〜13歳)に好発します。
主な原因は陸上競技やサッカー、バレー、バスケなどの運動による大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)の緊張増加によるものです。
6.内側側副靱帯損傷
大腿骨(太ももの骨)に対して脛骨(すねの骨)が外側に強く引っ張られたり捻ったり、大きな力がかかった時に痛めます。
ラグビーや柔道、バスケットボール、バレーボール、ハンドボール、スキーなどのスポーツや交通事故などで発生しやすいです。
7.鵞足炎(がそくえん)
鵞足(がそく)とは、膝から5cmほど下がったすねの内側にあり、脛骨(すねの骨)に縫工筋、薄筋、半腱様筋の3つがくっついている場所のことです。外見がガチョウの足に似ているという理由で鵞足という名前がつけられました。
押すと痛んだり、運動後に痛みが出たり、痛みだけでなく腫れを伴ったり、熱を持ったりすることもあります。
膝の曲げ伸ばしを頻繁に行ったり、膝から下を外側にひねる(特に外側へのひねり)動作のある運動を継続的に行ったりするアスリートの方に多く見られる疾患です。
原因となるスポーツは多岐に渡りますが、主にランニング、バスケットボール、サッカー、水泳の平泳ぎがあります。
8.オスグットシュラッター病
主に成長期の子どもが、膝下に生じる痛みや発赤(ほっせき=皮膚が赤くなること)、熱っぽさを生じる病気です。
膝関節を屈伸する動作を過剰に行なったときに負荷がかかることによるもので、バスケットボールやサッカーなどのスポーツを活発に行なう10~15歳の子どもに多く発症します。
9.変形性膝関節症(骨棘)
変形性膝関節症は、膝のクッションとして働いている関節軟骨が加齢にともないすり減っていくことにより、関節内に炎症が起きたり関節が変形したりして痛みや腫れを生じる病気です。
変形性膝関節症が進行すると
関節軟骨の下にある骨が硬くなったり(軟骨下骨硬化)
関節のすきまが狭くなってきたりします(関節裂隙の狭小化)。
また、とげ状の骨(骨棘)や骨の空洞(骨のう胞)がみられ、次第に膝の関節が変形していきます。
骨棘は関節の隙間がかなり狭くなってしまって関節面の軟骨が肥大増殖し、次第に硬くなって骨化して「とげ」のようになったものです。
10.内側半月板損傷
半月板損傷は、膝関節内にある半月板に亀裂が生じたり、欠けたりした状態です。
半月板損傷は、体重が加わった状態で膝をひねったり、衝撃が加わったりすることで起こります。
半月板損傷はスポーツ外傷でよくみられますが(外傷性)半月板は加齢によって傷つきやすくなることから、高齢者ではささいなケガや日常生活動作でも損傷することがあります(非外傷性)。
慢性化すると変形性膝関節症を引き起こす可能性もあるため、適切な診断と治療が重要です。
11.腸脛靭帯炎
腸脛靱帯炎(ちょうけいじんたいえん)は、別名を「ランナー膝」と呼び、その名の通り走る競技や自転車競技など、膝の曲げ伸ばしを多くするスポーツで見られる疾患です
腸脛靱帯炎は、オーバーユース(使いすぎ)が原因となり、繰り返す膝の屈伸運動により、腸脛靱帯が硬くなり、大腿骨の外側の部分で靱帯が擦れることで炎症が起こります。
症状が多く見られるスポーツとしては、マラソン・自転車・水泳・バスケットボール・バレエなどが挙げられます。
さらに、「靴が合わない」、「フォームが安定していない」、「O脚である」、「ハードな練習」、「整備されていない道を走る」、「殿筋の筋力不足」などの要因によって腸脛靱帯炎になりやすいと言われています。
12.外側半月板損傷
半月板損傷は、膝関節内にある半月板に亀裂が生じたり、欠けたりした状態です。
半月板損傷は、体重が加わった状態で膝をひねったり、衝撃が加わったりすることで起こります。
10~30歳の方ではスポーツなどで損傷することが多く、40歳以降では立ち座りの動作や階段の上り下りなどの際に軽微な外傷で生じることがあります。
13.外側側副靭帯損傷
膝の内側に外方向の強い衝撃を受けて膝が真横に飛び出すような力が加わることで損傷します。また、膝から下を内側に強くひねったりすることで損傷してしまうことがあります。
膝外側側副靭帯を損傷すると、膝の外側に強い痛みがでてきます。膝の外側を圧迫したり、膝を曲げ伸ばしした際にも膝の外側に痛みが感じられることがあります。
交通事故やスポーツ外傷で好発します。
14.大腿二頭筋付着部炎
大腿二頭筋(ハムストリングス)は腓骨(膝の外側から下にあるでっぱり)にくっついていて、膝の屈伸時に使います。
使いすぎ(オーバーユース)により炎症が生じます。
15.腓骨神経障害
最も多いのは、外部から膝の外側への圧迫により生じることが多いです。
仰向けで寝た状態が続いたり、ギプス固定をしている際に膝の外側に強い圧迫をされると起こります。
ガングリオンなどの腫瘤、腫瘍、開放創や挫傷、骨折などの外傷によっても生じます。
16.膝蓋腱炎(ジャンパー膝)
バレーボールやバスケットボール、走高跳やサッカーのゴールキーパーなど、跳躍動作を繰り返す人、あるいはランニングをする人に好発します。
「ジャンパー」とついてますが、必ずしもジャンプの多い競技にのみ発生するものではありません。
階段昇降が痛い、ジャンプの際に痛みが出る、走っていて痛いなどの症状が特徴的です。
17.脂肪体炎
立ち上がる時や、膝の曲げ伸ばしの際に、膝のお皿の下が痛くなる。あるいは、膝のお皿の下を押すと痛いといった場合、膝蓋下脂肪体炎の可能性があります。
膝の皿の下にある腱(膝蓋腱)の深層にある脂肪組織を膝蓋下脂肪体と言います。
この部位が炎症を起こすと、膝蓋下脂肪体炎といいます。
いかがだったでしょうか?
繰り返しになりますが、あくまで参考になる程度のものです。
不安のある方は整形外科や整骨院などの専門家を受診の上、治療を受ける事をオススメ致します。