スマホやPCの普及の影響により
手がしびれたり、手に力が入りづらい人が増えています。
手のしびれには頚椎ヘルニアやその他神経疾患の可能性もありますが、
皆さんは胸郭出口症候群って聞いたことありますか?
胸郭出口症候群とは
・肋鎖症候群
・斜角筋症候群
・小胸筋症候群
この三つの総称です。
この中でも特にスマホやPCを使う人に多い
斜角筋症候群についてお話していきます。
1.斜角筋症候群とは
2.どんな人がなりやすい?
3.斜角筋症候群の自己診断
4.斜角筋症候群の対処法
1.斜角筋症候群とは
首の筋肉が神経や血管を圧迫してしまう疾患です。
腕神経叢(腕や手の神経の束)は斜角筋の間を通っています。
この斜角筋が緊張して硬くなると腕神経叢が圧迫を受けて腕や肘、手先に症状が出ます。
・手や肘がしびれる
・手が痛い
・手に力が入らない、だるい
・上腕を支えると楽
・手先が冷える
・手の血の気が引く(蒼白)
上記の様な症状です。
ではスマホを使う時の姿勢がどうなっていると、この斜角筋が緊張してしまうのでしょうか?
2.どんな人がなりやすい?
結論から言うと
◎猫背姿勢と
◎肩に力の入った姿勢です。
◎猫背姿勢とは
肩が内側に入り首から背中が丸くなった姿勢です。
この姿勢になると斜角筋が縮んだ状態(起始と停止が近付く)になります。
つまり斜角筋が緊張状態になりやすくなります。
斜角筋が緊張状態になると肩に力の入った状態
【いかり肩】や
【なで肩】
になってしまう為、自力で斜角筋を緩めることが困難になります。
この姿勢がクセついてしまうと、ふとした拍子に手がビリッとしびれたり、常時じんわりしびれたりなどの斜角筋症候群の症状が出やすい状態になってしまうのです。
姿勢については過去記事でも触れています。
◎肩に力の入った姿勢とは
PCやスマホを使う時の肘をついた姿勢に多く見られます。
これも前述の通り、いかり肩と同じ姿勢になるので
斜角筋症候群になりやすい姿勢と言えます。
スマホ以外では
・物干ししたり、電車のつり革につかまるなどの腕を上げる動作
・運転中に肘かけに肘をついていて肩が上がっている状態が続いたりした場合
・プレゼンや発表などの精神的な緊張で肩に力が入り続けた場合でも起こり得ます。
3.斜角筋症候群の自己診断
アドソンテスト
https://clinic.adachikeiyu.com/2070#胸郭出口症候群のチェック
より引用
痛みがある側に顔を向け、そのまま首を反らせます。
深呼吸をして、手首の脈が弱くなり手先の冷感やしびれが生じる場合は、斜角筋症候群の可能性があります。
※強い痛みやしびれが生じる場合は我慢せず、中断するようにしてください
4.斜角筋症候群の対処法
対処法は2点
・原因となる姿勢の改善
・筋肉の緊張をやわらげる
・原因となる姿勢の改善
前述した通り【いかり肩】や【なで肩】は斜角筋症候群を引き起こしやすい姿勢になるため、姿勢を変えていく必要があります。
また、腕や肩を上げると症状が出る場合は症状が出る姿勢を取らないようにする事も重要です。
・筋肉の緊張をやわらげる
筋肉の緊張によって斜角筋症候群の症状が出てくるので筋肉の緊張をやわらげることも大事です。
斜角筋を含めた筋肉のコリが少なからずあるハズです。
全身の筋肉の緊張をゆるめるには
入浴時湯船につかることや
有酸素運動などで全身の筋肉をリズミカルに動かすことが効果的。
局所的に筋肉をゆるめるには
ラジオ体操などの運動やストレッチ、マッサージなどが効果的です。
姿勢改善と症状改善を同時に行うにはストレッチポールなどを利用するのがオススメです。
セルフマッサージだと手が疲れるという人にはこちらがオススメ
いかがだったでしょうか。
手のしびれは斜角筋症候群(胸郭出口症候群)だけの症状ではありません。
頚椎ヘルニアや別の神経疾患の可能性もあります。
不安な人は一度専門家(整形外科や整骨院)へ相談してみることをオススメします。